Dear My Father 救命救急室 意識不明の父との対話 

2017年 私の父は 母と

大きな客船に乗って横浜港から

海外へ旅に出た。

船旅は大人気のようで

一年以上前から予約して

やっと迎えた旅。

 

船内では

ダンスショーを見ながら

美味しいご飯をたくさん食べ

ジャグジーに入ってはビールを飲む

笑い声が絶えない とても楽しい旅。

もうすぐ

ベイブリッジが見えてくる

父は毎朝のストレッチ後

お水を飲んで止まったまま

声をかけると 倒れてしまい

横浜港に着くや否や

救急救命センターへ運ばれた。

 

脳出血のため

言語コミュニケーションは不能。

右半身は動かない。

良くなったとしても

植物状態だという説明を受けた。

 

人工呼吸器をつけた父はまるで

酔っ払って寝ているかのようで

思わず

「そんなとこで寝てたら風邪ひくよ!」

そう話しかけてしまうほどだった。

 

ある日  医師から

「何時でも会わせたい人がいたら

面会にきていいですよ」と伝えられた。

それは

もう会えなくなる意味が込められていた。

 

 

よくなったとしても

話すことはできない父と

私はどうしてももう一度

話がしたくてあることを試みた。

 

それはいつもは仕事でしか

使っていない能力をつかい

父と会話をすることだった。

 

私は一人 

今 ここにいる父からのメッセージを

受け取るため祈りながらトライした。

 

その瞬間

右の父の腕がぐーっと伸び

手先はシーツをしがみつくように

動いた!

右は 完全に動けないはずなのに。

 

父は、私に大切なことを

教えてくれてるのだと

そう感じた。

 

“生きる強さ”

そして

『不可能が可能になることがあるのだ』

と。

 

私にしか見えてないことは

誰にも理解されない出来事。

 

そう思った矢先

母と姪のみーちゃんが面会にきた。

 

そこで

私は父の手と握手したまま

父へ質問をしてもらうよう

みーちゃんにお願いした。

 

みー「ジジ!みーちゃんに

何か言いたいことある?」

すると 父は

だらんの曲がっていた左腕を

ぐーっと伸ばし

そして

握っていた私の手を

ぎゅーっと握った。

 

私たち3人は思わず

「えーーー ‼︎‼︎」

たしかに

私の手を握りしめてくれた感覚。

 

そして

わたしに降りてきた直観は

みーちゃんが運動会で走っていて

そこをビデオカメラで撮る父の姿。

 

時々みーちゃんは

学校に行かれないときがある。

きっと ジジ(父)は

元気に学校へ行けることを

応援してくれているのかもしれない。

 

興奮やまなく

続いてみーちゃんは質問をした。

 

みー「ジジ!ジジの大切なものは何?」

 父の体はビクッと動き

 

その瞬間にわたしにはみえた

ある父の姿  映像。

 

父は 部屋で本棚の上段を

背伸びしながら

何か積みがってるところを

ゴソゴソ両手を動かしている。

 

本棚はたいてい

縦にファイルが並んでいたから

何があるかもわからなかった。

 

しばらくして 私たちは父に

「また来るね」と伝え 病院をでた。

 

家に戻り いつもの夜が来て

そんな中 電話は鳴った。

病院からの電話だった。

 

わたしは慌てて父の部屋に入り

机の棚をゴソゴソしてみると

棚から落ちてきた

父が「大切にしているもの」

それは

孫の写真をおさめたDVDだった。

父は 孫の母である次女に

渡せないままでいた このDVD。

『ジジが大切にしているもの』

それは、孫の成長を撮った写真。

 

大切なもの。大切にしていきたいもの。

それは かけがえのない愛する人。

 

DVDを片手に

急いで駆けつけた私たちが会えたのは

まだ ぬくもりの残る

永遠に眠りについた父だった。

 

父は、国鉄時代から定年まで

電車が大好きで一生懸命働いていた。

私は、いつも元気で

地域の人のためにも

労を惜しまず 様々なところで

活動していた父の背中から

大切な沢山のことを教わりました。

 

夜空を見上げると思う。

きっと 今頃父は 星空で

銀河鉄道の運転をしながら

私たちを見守ってくれているだろう、と。

(絵 / My sister:Hiroko)

 

私は 日々 タロットを通じて

様々な人生を受けとめてきた。

何かをはじめるとき

誰かに恋してるとき

唯一のパートナーを探してるとき

重要な決断をするとき

このようなこれから始まる何かについて

質問をうけ どうしたらいいかを伝えること

 

それだけではない     

 

突然 愛する人を失った悲しみ

最後に何もできなかった無力さ

最後にあの人はどう思ってくれたのだろう?

今、天国についてどうしているのだろう?

このような想いや質問を幾度となく

きいてきた。

 

見えない世界に

見えている世界以上に

深く強く優しくて頼もしい愛が存在する。

 

2018年

悲しみを乗り越えてきた経験を活かして

これからも様々な方の人生に寄り添い

人生の大きな決断や

一人では乗り越えられないような困難をも

タロットと共に サポートしていきます。

 

どうぞよろしくお願いいたします!

 

愛と平和を祈って。

 

Tarot Therapist 南咲佳歩☆

 

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